飽くなき科学者
お伝えしているように、現在新たなレストラン・スイーツの立ち上げ奔走中なのですが、天才シェフのすごさをお話する度に日々感じています。
先日感じたのは、これはもう科学者みたいなもんだな。という一面。
「1gって手で感じ取れますか?」
そうシェフから聞かれましたが、「いやいやいや、とてもじゃないけどわかりません。」当然そう答えました。
日々状態が変わる食材相手に1g単位、1℃単位で、下手したら1gにさえ満たないレベルでベストなレシピを模索している姿は、もはや科学者にさえ映りました。しかもその気が遠くなる作業というか探り当てる過程を楽しんでるんですよね。
想像力だけは
シェフの天才的、変態的アプローチに負けてなんかいられません。
デザインだとかコンセプトだとか、並べたらキリがないでしょうし、お金を支払ってブランディングが上手な会社さんに頼んでしまえば、うまくやってくれるのかも知れないですが、自分がやる以上、心に広がる風景や忘れていた記憶との再会なんかにこだわりたいんです。
数値化できないなにか、言葉にならないなにか。
また食べたいひと皿、だれかにそっと教えてあげたくなるひと皿。だれかに理解されなくても、自分にとってはとても大切な時間となるひと皿。
おいしすぎるレストラン・スイーツは確かにできあがりました。が、だけじゃ足らない。そこに体温を流し込まないと。
才能もセンスも人並みだけど、想像力だけは負けたくない。
さあ、今日もがんばります。